ネタバレ前に観ましょう 「スリー・ビルボード」

スリー・ビルボード [Blu-ray]

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マーティン・マクドナーさんは、もともとアイルランドやイギリスの演劇の世界の人だそうだ。わたくし演劇のことはサッパリ判らないのだけど、この人が作った映画はなぜか観てて、「ヒットマンズ・レクイエム」も「セブン・サイコパス」も非常に面白かった。
ヒットマンズ・レクイエム (字幕版)セブン・サイコパス Blu-ray

ということで評判の高い新作「スリー・ビルボード」を観に行ってきましたよ。いやーこれがまた凄い映画で。まだ観てない人は、以下の感想も読まないほうがいいです。すぐ観に行ってください。

リアルは地獄 (★5)

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アクラム・ペールワンの国で 「娘よ」

amazonビデオの有料レンタルで、パキスタン映画「娘よ」。監督・脚本・製作はアフィア・ナサニエルという女性で、初監督作品。内容は公式サイトでも読んでください。

http://musumeyo.com/

マッドマックス 怒りのデス・ロード」と酷似した映画が、その前年にパキスタンで作られていたとは興味深い。僅かな瑕疵はあれど、力ある見事な映画だ。(★4)

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「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」


あんまりテンション上がらなかった「最後のジェダイ」だが、年末に観てみたら存外楽しい映画だった。ただそれで済む訳もなく、以下のような感慨を抱いた次第。ハッキリ言って創造的才能と高潔な志を持つ映画監督は「スター・ウォーズ」に関わってはいけないし、関わっている場合ではない。つまり仕事師J・J・エイブラムスというのは絶妙のはまり役だったのだ。今回のライアン・ジョンソン氏はどうだったんだろうな。

楽しい映画ながらどんくさい部分も多く、眼高手低の誹りは免れまい。好きな場面も少なからずあるんだけどな。(★3)

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映画オールタイムベストテン2017

下記に参加します。

映画オールタイムベストテン:2017 - 男の魂に火をつけろ!

id:washburn1975さんのこの企画、わたくし10年前にも参加しておりました。

映画オールタイムベスト10 - 挑戦者ストロング

まー10年も経てばベストテンなんて総取っ替えになってもおかしくないのですが、今回は以下のようなことでひとつ。どちらかといえば、誰もが認める名作は控えめにして、世評は高くないけどオレは傑作だと思う映画はなるべく積極的に選びましたよ。

2.銀河鉄道999(1979年、日本、りんたろう

銀河鉄道999 [Blu-ray]

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3.街の灯(1931年、アメリカ、チャールズ・チャップリン

4.デルス・ウザーラ(1975年、ソ連=日本、黒澤明

デルス・ウザーラ (完全期間限定生産) [DVD]

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6.奇蹟/ミラクル(1989年、香港、ジャッキー・チェン

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7.のるかそるか(1989年、アメリカ、ジョー・ピトカ)

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8.上海ブルース(1984年、香港、ツイ・ハーク

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10.新Mr.Boo!アヒルの警備保障(1981年、香港、マイケル・ホイ)

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しまった、また宮崎駿が入ってない… 選ぶなら「天空の城ラピュタ」だろうけど、もっと好きなのがテレビアニメの「未来少年コナン」なんだよな…

大文字三郎を探して

1992年10月23日、日本武道館、UWFインターナショナルの興行において高田延彦vs北尾光司の一戦が行われた。詳しくはこちらを。

神様が降りて来た夜(1992) - 【腕ひしぎ逆ブログ】

当時20歳だったオレは武道館2階席の後ろの方、つまりいちばん安い席でこの試合を観戦した。そりゃーもう小便漏らすくらい興奮したものだった。高田延彦の最高傑作と言ってもいいこの試合だが、歴史の中で忘れ去られつつある引っかかりがオレの胸のうちには残っており、そのことを書き残しておきたいと思う。

当時、北尾光司は困ったちゃんの現代っ子だった。大相撲で横綱を張るもいろいろやらかして廃業、スポーツ冒険家を名乗るも実績は週刊プレイボーイで人生相談コーナーを担当する程度、新日本プロレスに参戦するもしょっぱい試合を続けた挙句に長州力に民族差別発言をぶっかけて契約解除、SWSに参戦するもアースクエイク・ジョン・テンタに八百長野郎とマイクで叫んで解雇。良識ある人々が眉をひそめる鼻つまみだったわけだが、個人としての北尾は旧弊なる80年代の角界でパソコンを嗜み、ナイフマガジンに連載を持ち、テレビアニメ「赤ずきんチャチャ」に耽溺した。オレは北尾に、早すぎた現代オタクの肖像を垣間見るのだ。後の佐竹雅昭は特撮映画好き、高山善廣(回復をお祈りしています)は田宮模型への就職も考えたというプラモ/RCカーマニア、棚橋弘至はライダー好き、獣神サンダーライガーは怪獣フィギュア造形職人。いずれも「男の子」趣味のレスラーが多い中、少女漫画原作のアニメ「赤ずきんチャチャ」にのめりこんだ北尾光司の先進性は現代でこそ再評価されるべきである。いやこれは余談であった。

さてSWS解雇後、1991年のどこかの時点で北尾光司は突然記者会見を開き、今後は武道家として生きてゆくとの宣言を行った。北尾は「空拳道」なる武術を学んだと言い、ノースリーブ空手着を身に纏って摩訶不思議な構えを披露したものだ。諸兄は覚えておられるだろうか、北尾の傍らには空拳道を創始した武術家、大文字三郎が口髭を蓄え佇んでいた。北尾は大文字氏に師事したおかげでそれまでの反抗的態度を改めたという。その言葉通りに北尾は深々と礼をし、人が変わったような殊勝な態度を見せた。そして自分の参戦を受け入れてくれる勇気あるプロレス・格闘技団体を募ったのだった。

この記者会見を、当時オレは週刊プロレスで知った。態度を改めたとはいえ、問題児のイメージが強すぎる北尾にオファーする団体はなかなか現れなかった。プロレスファンはしょっぱい北尾を嫌っていたが、それでもシンプルに「強い」んだろうとは思っていた。しかし、プロレスはシンプルじゃない厄介なジャンルなのだった。

1992年になるとUインターが北尾参戦を受け入れ、山崎一夫戦が実現する。北尾はちょっと反則気味に圧勝し、冒頭に書いた日本武道館での高田延彦戦へと繋がるのである。ただ、ちょっと記憶が曖昧なのだが、山崎戦と高田戦の間に北尾は空拳道つまり大文字三郎氏のもとを離れ、フリーの武道家という立場になっていたと思う。

北尾のその後はともかく、オレの記憶に強烈に残ったのは聞いたこともない「空拳道」なる武術と、怪老人にしか見えない大文字三郎なる人物の姿だ。いったい、空拳道とは実在する武道なのか? 大文字三郎というあまりにフィクショナルな名前のこの人物は何者なのか? どこかのタレント事務所に所属するおじさんなのではあるまいか? 不思議なのは当時のプロレスマスコミからも、後の北尾自身からも、大文字三郎氏についての突っ込んだ記述や発言がオレの知る限りまったくないのである。現在、ネットで調べると大文字三郎はかつてプロカンフーなる興行の選手として活躍したとする記述を見つけられる。「プロカンフー」、またよく知らないものが出てきて当惑するばかりだ。ともあれ、北尾絡みの一件以来オレの胸中では大文字三郎タレント説がじわじわ大きくなっていきつつも、この不思議な人物のことはいつしかだんだん忘れていった。なにしろ僕にも生活があるのです。

そしてあれから四半世紀を経た今(マジで25年経ってしまった)、極めて興味深い書籍を読む機会があったので、格闘ロマンの道を突き進む仮面貴族の諸兄に報告したいと思った次第である。前置き長くてすみません。

須田耕史「空拳の道・大文字三郎伝」は、1988年に上下巻で出版された。著者プロフィールを読むと、この須田さんは熊本県立図書館に勤務する司書(当時)である。なぜこの人が、よりにもよって大文字三郎伝を書いたのかは全然判らない。

口絵写真と、その解説がこれ。

内容はざっと以下の通り。

昭和18年、長崎市に生まれた大文字三郎。母親に背負われていた2才の時、幸運にも辛うじて原爆の閃光から逃れることができた。父は真言宗の雲流寺(調べたが現存しないようだ)の修行僧。厳しく育てられ、剣術と空手を学ぶ。青年期、返還前の沖縄に密航し、沖縄空手(唐手)をマスター。再び密航して鹿児島にたどり着く。九州を徒歩で北上しつつ、空手道場があれば手合わせを申し込み、ことごとく圧勝。全勝のまま福岡に着いた時には、三郎の強さに心酔し着いてきた幾人もの弟子たちがいた。福岡市に念願の道場を開くも、絡んできたヤクザの刃物から友人を守るために闘い、ヤクザを1人殺してしまう。裁判が行われ、過剰防衛との判決ながら執行猶予となる。ほどなく、中国拳法を学ぶために国交回復前の中国へ密航。見込んだ師に入門するが、門下生の少年に生涯初の敗北を喫する。しかし3年で中国拳法をマスター、少年より強くなる。口髭を蓄えて帰国した三郎は空手と中国拳法をミックスさせた新武術「空拳道」を旗揚げ。京都武徳殿で披露し、全国の空手師範の承認を得る。三郎は新たにテコンドーを学ぶため、韓国へ旅立つのであった。

以上のような筋書きに加えて、幼なじみの女性とのプラトニックな恋の顛末、典型的な悪役空手家との沖縄時代からの因縁などが描かれる。

お気づきだろうが、梶原一騎の「空手バカ一代」の影響は絶大だ。こんな本の内容なんて、どこまで本当か判ったもんじゃない。ほぼフィクションと考えていいだろうと思う。しかし、口絵の解説にある「11か所に支部」「9000名の門弟」といった記述までもがフィクションなんだろうか。さすがにそんな即座に検証可能な嘘八百は通用しないのではないか。…いや、しかしインターネットのない1988年、思いっきりウソでも平気で通用したのかもしれないなあ… ネットの発達した2017年でさえ、経歴にフィクションを纏った山師が後を絶たぬ世の中だ。

しかしねえ、これ全部ホントだったらどんなにいいだろうと、わたくしそんなことも考えてしまうんですよねえ… 格闘技通信もない昭和の時代、九州の空手の新流派なんて中央のマスメディアにとっては存在しないも同然、三協映画やクエストのVHSの中にだけ存在する虚実がケイオスと化したファンタジー武術の底知れぬ魅力… しかし、今や世界中に普及してMMAに欠かせないブラジリアン柔術だって、第1回UFCが登場した1993年にはそのようなフィクショナルな存在に見えたものだった、我々の眼力なんてそんなもんなのだということは忘れずにいたいと思うのである。

さて夜な夜なネットで大文字三郎サーフィンを楽しむうちに、ツイッターでこんな情報を知った。

これは是が非でも観ねばなるまい。大文字三郎への旅はまだ続く。

ポニキャン垂れ幕の記憶

あれは何年前だったかよく覚えてないんだけど、虎ノ門にポニーキャニオンの本社があるんですよ。当時オレはそのあたりを通ることが時々あった。立派なビルの側面に、細長い垂れ幕がよくかかっていた。アニメ「けいおん!」一期のDVDの広告垂れ幕なんかを見てアーあずにゃんはかわええのう、なんてニヤニヤしたこともある。ああいう垂れ幕はビルに合わせた一点ものだろうからさすがは天下の一流企業ポニキャン、まあ景気のいい話である。

ある日、垂れ幕がアニメ「進撃の巨人」一期のDVD広告だったことがあった。オレはそれを眺めながら突然、なんともしれぬ奇妙な、違和感のような感覚に襲われたのだ。これは何かと、当時のオレはつらつら考えたものだ。

誰からも相手にされなかった、絵がド下手な漫画家志望の若者のただの妄想が「進撃の巨人」だった。編集者も若く、時間をかけて若者の成長を待ったうえでデビューさせ、結果大ヒットとなった。いまや講談社を食わせてやっているのは、諫山創先生である。つくづく「創作者」というものの偉大さに、我々消費豚は脱帽するしかない。無から有を作り出す「創作者」、つくりばなしをでっちあげる全ての「創作者」は偉大だ。彼らのおかげで世界は美しいのだ。オレは尊敬します。そりゃまー読者や観客として文句も言うけれど、前提としてあらゆる「創作者」はオレより偉い。関係ないけど「プロレスラー」もオレより偉い。

オレが感じた違和感の正体は、ポニーキャニオンのあの立派なビルの中にはオレが尊敬する「創作者」は1人もいないのではないか、との疑惑なのだ。だって、要するにDVD売るだけの会社なんだろ。それにしてもこの御大層なビルの中にいるスーツ着た立派そうなやつら、そりゃー諫山先生よりは薄給だろうけど、アニメ「進撃の巨人」のアニメーターなんかよりは遥かにいいカネ貰って、高い背広着て、高級車転がして、うまい飯食ってるに違いないのである。創作もせずに他人の作品のDVDを右から左へ売り飛ばして垂れ幕なんか作っちゃってウハウハなのである。そうに決まっているのである。いや事実は知らないしポニキャンに恨みがあるわけではないんだけど、まあ当時はそんな想像をしたわけです。これに限らず、何も生み出さないやつが「創作者」より偉そうにしている例はこの国の至るところにありますからね。

とにかく当時のオレは、急にポニキャン許すまじ! みたいな戦闘的気分になったわけだ。なっただけで特に何をどうするわけでもないんだけど、そんな気分を友人にふと吐露したところ、「いやーDVD売るのも立派な仕事ですやん…」と呆れられ、それもそうだな、いや、でも、しかし、なんてモヤモヤしたものだった。

さてオレがこんなしょうもない記憶を思い出したのは、9月25日のたつき監督のツイートを知ったからだ。

この件に関しては情報が少なく、web上では推測や陰謀論や下衆の勘繰りが錯綜しており何がなんだかさっぱり判らぬ状況なれど、しかしそれでも金勘定ばかりやってて創作しない連中が「創作者」に対してする仕打ちがこれなのか、とのやりきれぬ感情はどうにも抑えがたい。

「ズートピア」 正体見たり 八百長野郎 - 挑戦者ストロング に書いたように、傑作「けものフレンズ」は「ズートピア」ごときとは比較にならぬほどすぐれた作品であり、たつき監督の才能はジョン・ラセター100人分にまさる無二のものだ。この才能を失ってはならない。そう強く感じる。

けものフレンズBD付オフィシャルガイドブック (1)

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舐めてた「RWBY」が大傑作

「RWBY」は数年前から制作されているアメリカのwebアニメで、日本産アニメの影響を受けたアメリカのオタクが日本産アニメを真似して作った一種のまがい物… の、ようなものだろうと勝手に思い込んでいた。3DCGに貼りつけられたアニメ風の顔は奇妙な感じに見えたし、めまぐるしい動きの擬斗も不自然に思えたからだ。つまり、観てもいないのに軽んじていたのである。以下、とりとめもなく反省の弁。

今年の7月から「RWBY」の再編集版が東京MXTVで放送され、観てみると面白いので驚いた。さらにamazonで「RWBY Volume 1」から「3」までを観て、オレの認識は完全にひっくり返った。物語はまだまだ続くので傑作だとはまだ言いきれないが、ズバリ言ってほぼ間違いなく傑作になりそうな調子だ。こんなこと言いたくないのだが、この作品を観ずして舐めていた自分がつくづく愚かしく、本当に恥ずかしい。やはり観るしかないのである。

全長版を観て、テレビ版ではカットされていた部分が多かったのを知った。切られたのはアクションシーンの一部から、極めて重要なエピソードまるごとに至るまで様々だ。今テレビ版を観ている諸兄には伝えたい。部分的な面白さはテレビ版でも充分に楽しめるものの、結局は全長版観ないと話になりません。

「RWBY」は学園モノとして始まるが、ここに日本産アニメの影響はあまり感じられない。だいたい、我が国の深夜アニメなんてものは毎期毎期学園モノやってるせいで世界にも類を見ない歪な独自進化を遂げちゃっておるのだ。授業の場面が一切ない作品、教師が一切登場しない作品なんかザラにある。まるで煮詰まった伝統芸能の変化球で、一見さんにはちょっと厳しい世界かもしれぬ。

「RWBY」の登場人物の生理は完全にアメリカ人で、展開されるドラマもアメリカ式だ。つまり人間関係に余白を作らず、登場人物は遠慮なくぶつかりあう。好きか嫌いかハッキリさせろ、遊びか本気かハッキリさせろ的なアメリカ製ドラマの文法に完全に則っている。

ジョン・ヒューズが登場した80年代以降、アメリカの学園映画&ドラマは思想の実験場になったと思っている。スクールカーストの存在を告発し、隠蔽されてきた弱者のドラマを掬いあげ、異質な他者との共生を謳い、よりよい倫理を追求してきた。学園映画は激安若手俳優とロケに借りれる学校があれば撮れる。エキストラを灰色に塗れば撮れるロメロのゾンビ映画と同じく、金をかけずに思想を練りあげていったのだ。観てないけど数年前のドラマ「glee」なんか、倫理的に最先端でイケてたと聞いておりますよ。ちなみにぼかー「ナーズの復讐 集結!恐怖のオチコボレ軍団」とか「ナーズの復讐2 ナーズ・イン・パラダイス」なんか非常に好きですね。古いね。

英国のおばさんが書いた「ハリー・ポッター」は最初の一冊読んで映画を数本観ただけで、ゆえに「RWBY」と同じくナーメテーター物件なのかもしれないのを承知で言えば、学園映画としてはすげえ遅れててダサい。第一作なんて出来杉くんがいい点とってやったぜ! みたいな話でひどい。ただ、お子さんがはじめて観る学園モノとしては斯様なオールドスクールも需要と価値があるのかもしれぬ、とは思う。

とはいえ、今のところ「RWBY」にとりたてて高尚な思想があるわけではない。それでも上記の如き学園映画の文法で描かれる登場人物たちには、たいへんな愛着が湧くのだ。だから「Volume 3」の後半で彼らを襲う過酷な展開には本当に胸を痛めたし、ここから始まる新たなドラマを思っては興奮にうち震えている。

オレがワンピースやハンターハンターなど絶大な人気を誇るマンガを全然好きじゃないのは作品の世界がデタラメで、まったく信用ならんからに尽きる。「王立宇宙軍」とか観たことないんか、異世界やるならあれぐらい作らんとアカン。「RWBY」はまだまだチラ見せながら、描く世界の責任を取ろうとする姿勢を感じる。この世界がどうなっているのか、考えられているように思える。思えるうちは、どこまでもついていきます。

RWBY Volume1<通常版> [Blu-ray]
RWBY Volume2<通常版>Blu-ray
RWBY Volume3<通常版>Blu-ray

ネバーランドの子供たち 「エグザイル/絆」

エグザイル/絆 プレミアム・エディション [DVD]

エグザイル/絆 プレミアム・エディション [DVD]

レンタルDVDでジョニー・トー先生の「エグザイル/絆」。恥ずかしながらわたくしジョニー・トーには疎くて、今まで観たのは「ワンダー・ガールズ 東方三侠」、「ザ・ミッション 非情の掟」、「柔道龍虎房」くらいだ。
この映画はマカオが舞台なんだけど、アンソニー・ウォンマカオといえば「八仙飯店之人肉饅頭」ですよね! ですよね!

死ぬほど面白いしカッコいいし文句言ったらバチが当たりますが、連中の育ちと絆の裏づけがボンヤリ写真しかなく、記号的でいかにも軽量級と思う。 (★4)

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「ズートピア」 正体見たり 八百長野郎

レンタルブルーレイで、昨年話題になった「ズートピア」。たいへん支持されている作品なのでアレなんだけど、以下感想。少しネタバレあり。

ウォルト・ディズニー・カンパニーは子供向けアニメーションや愚民向け遊園地を通して、長年にわたり差別的偏見やステレオタイプを世界に浸透拡散させてきた悪の秘密結社である。 (★3)

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