「永遠の力道山」 大下英治

永遠の力道山―プロレス三国志

永遠の力道山―プロレス三国志

力道山の評伝。馬場・猪木に関する記述が燃える。結局、昭和のプロレスをデザインしたのは生前の力道山だったわけだ。馬場と猪木は力道山の思惑通り異なる魅力を持つ大スターになり、史上最大のライバル関係を生きたのだから。
「昭和の巌流島」力道山木村政彦のくだりでは、力道の蛮行に怒った大山倍達が「許せん! ブッ殺してやる!」とリングに駆けあがろうとして関係者に必死で止められるという「空手バカ一代」ばりに血沸き肉躍る描写があって楽しい。さすが極真と縁の深い大下英治である。