ヒョードル敗北

26日、カリフォルニア州サンノゼで行われたStrikeforceにおいて、ファブリシオ・ヴェウドゥム三角絞めエメリヤーエンコ・ヒョードルから一本をとった。
驚いた。驚いたけど、いつか来る日が来たんだなとも思った。ヒョードルの価値が、この一敗で落ちたとは全然思わない。むしろ、2000年のRINGS登場からこっち、10年にわたって勝ち続けたことに驚嘆する。ヒョードルは10年かかってようやく一敗したのだ。次に負けるのは2020年かもしれないよ。
この試合も多くの日本人にとっては、金網の囲いの中で地味なブラジル人とハゲのロシア人が寝っ転がってゴチャゴチャ絡みあっただけに見えるのかもしれぬ。
しかし、こうも考えられる。ファブリシオブラジリアン柔術も、ヒョードルのサンボ(ヴォルグ・ハン格闘術)も、その源流は日本の柔術であり柔道だ。21世紀のStrikeforceのメインイベントに、日本発祥の体術がひっそりと、しかし確実に息づいているのである。日本人だけが特権的に味わえる感慨というものが、この試合にはあったと思う。