さいきん読んだ本

戦争の中の競馬史。天神乗り時代の天才騎手、前田長吉の評伝。牝馬ながらダービーを勝ったクリフジの騎手。

砂の王メイセイオペラ

砂の王メイセイオペラ

岩手競馬の雄メイセイオペラの現役時代にはオレも競馬をやっており、よく覚えている。好きな馬だった。マイラーながら、中距離で当時の最強馬アブクマポーロ南関東)を追い続けた勇敢な馬だった。こういう競馬本を読むと、毎週末ワーッと大勢でドカドカ走っている馬たちの一頭一頭にも、ドラマと歴史があることを思い知らされる。ま、予想には関係ないんだけど。

村松友視と小野好恵の対談。話が古すぎてついていけない。エンリキ・トーレスがいかに良かったかとか、ボク正直知らないです…

地球がもし100cmの球だったら

地球がもし100cmの球だったら

地球がもし100cmの球だったら、富士山は0.3mm、エベレストでも0.7mmしかない。飛行機は地表から1mmの高さを飛び、スペースシャトルは2〜3cmの高さを飛ぶ。海水は660cc、ビールの大瓶1本くらい。淡水は17ccあるがほとんどは氷で、人類が利用できる水は僅か5ccをやりくりしている。マジかよすげー怖え!

非実在青少年論―オタクと資本主義

非実在青少年論―オタクと資本主義

あっという間に陳腐化した「非実在青少年」という言葉、この本はタイトルで損をしているが、中身は実にしっかりしている。エロ規制に血道をあげる未開の土人どもには、こういう理性的な本を読んでほしいものだ。

欲望のゆくえ 子どもを性の対象とする人たち

欲望のゆくえ 子どもを性の対象とする人たち

「こどもを性の対象にする人々」の様々なケースを取材しており興味深いが、さしたる結論も考察もないままプツンと終わってしまうので連載打ち切り漫画のような読後感。

THE大市民 1 アッパーズKC

THE大市民 1 アッパーズKC

クソマンガ大陸の大統領、柳沢きみお先生。ヤングマガジンアッパーズに連載された、全5巻の「THE大市民」。柳沢きみお先生のライフワーク「大市民サーガ」の真ん中あたり。内容はひとりよがりの腐りきったオヤジ説教以外の何ものでもなく、読んでるオレも基本的に半笑いなんだけど、それでも柳沢きみお先生、オレやっぱりちょっと好きだなあ。絶対めんどくさいオッサンだから本人には会いたくないけど、安全な距離をとってマンガ読んでるぶんにはこの人の言い草、ボヤキ、シャウト、けっこう楽しいんだよなあ… 再三描かれる白菜鍋も「美味し!」でしたよ。

なんだかなァ人生

なんだかなァ人生

そんな柳沢きみお先生のエッセイ集。フリだけでオチがなかったり、話の途中でいきなり話題が変わったりして相変わらずメチャクチャなんだけど、大市民からさらに手を抜いた(絵を描くのもめんどくさいんだろうなあ)本としてはなかなか面白い。寿司について一家言を持つ先生が、連載何週ぶんにもわたってこだわりの「理想の寿司屋」を探してさまよい、あーでもないこーでもないと文句ばっかり言った挙句、軽蔑していた回転寿司屋に入って「これもなかなか悪くない」とか言っちゃってびっくりさせられる。週刊新潮で今も連載中。読者は怒らないのかな。

外天楼 (KCデラックス)

外天楼 (KCデラックス)

柳沢きみお先生のようないいかげんなマンガ(いや、好きなんですよ)の対極。メチャクチャよくできてる。メチャクチャ面白かった。えっ、そうだったの?の連続で、石黒正数らしさが爆発している。こんな話、よく考えるよなあ。