「力道山がいた」

力道山がいた

力道山がいた

久々に読む村松友視の文章は、やはり凄みに溢れていた。
力道山はオレにとって神話時代のスーパースター、批評を超えた存在である。力道山のプロレスに間に合わなかった世代であるオレは、リキと同時代を生きた人々の「オレと力道山」体験にただ憧れるだけだ。
まして村松友視は超一流の語り部である。そんな村松友視が自分の歴史と絡めて力道山を描いた本作は、当然のように「三部作」ISBN:4480028749「ファイター 評伝アントニオ猪木」(絶版)に肩を並べる圧倒的名著として燦然と輝いているのであった。