
- 「ワーキングマン」(米、2025) ★3
- 「ひとつの机、ふたつの制服」(台、2024) ★4
- 「五十年目の俺たちの旅」(日、2026) ★2
- 「ウォーフェア 戦地最前線」(米、2025) ★2
- 「万事快調 オール・グリーンズ」(日、2026) ★2
- 「終点のあの子」(日、2026) ★1
- 「ランニング・マン」(米、2025) ★2
- 「グッドワン」(米、2025) ★2
- 「マーズ・エクスプレス」(仏、2023) ★3
- 「ジャグラー ニューヨーク25時」(米、1980) ★5
- 「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女」(日、2026) ★3
- 「Black Box Diaries」(英・米・日、2024) ★3
- 「HELP 復讐島」(米、2026) ★4
- 「銀河特急 ミルキー☆サブウェイ 各駅停車劇場行き」(日、2026) ★3
- 「ロードゲーム」(豪、1981) ★5
- 「#拡散」(日、2026) ★2
- 「ペルセポリス」(仏、2007)★3
- 「血と骨」(日、2004) ★3
- 「パリに咲くエトワール」(日、2026) ★2
- 「花緑青が明ける日に」(日、2026) ★2
- 「アメリと雨の物語」(仏、2025)★4
「ワーキングマン」(米、2025) ★3
いつものステイサム。
元特殊部隊のステイサムが悪党を殺し続ける、いつものステイサム映画。当然工事現場でのアイデア満載アクションがあるのかと思ったら、そんなものはなかった(冒頭に少しだけある)。
いつものステイサムがいつものように悪党をひたすら殺しまくる。人格と動機と心理の描写は簡潔。これが娯楽として成立してる(実際すげー楽しい)のは不思議な気分になる。アクション映画とはいえ、カンフー映画のような見世物的価値はあんまりないというのに。やっぱりキャラクターショー、「ステイサムが発明したステイサムというキャラクター」の魅力なんだな。定着できれば死ぬまでこすれる。寅さんみたいなもんだ。
「ひとつの机、ふたつの制服」(台、2024) ★4
すべての場面がチャーミングで死ぬかと思った。
小愛が劣等感のせいでついてきた小さな嘘、映画を楽しくしてきた小さな嘘が、借金が取り立てられるように一気に暴かれる場面は胸がつぶれる。若く純真な魂が、学歴や貧富の格差に傷つけられる。社会とはこういうものだ、こういうものだが、それでもどう生きるかは自分で決めることだ。こんなにも可愛いらしい女子高生映画が、まっすぐ社会を描いていることに感動する。
「五十年目の俺たちの旅」(日、2026) ★2
蛇足。とはいえ本編以後の特番はすべて蛇足なので今更ではある。
洋子を失ってからのカースケはゾンビのようでつらい。
知らん老人から70年代の青春の燃えカスを不意にぶつけられても、前田亜季も困るのである。
「ウォーフェア 戦地最前線」(米、2025) ★2
米軍の押し込み強盗と、現地人の反撃。お前ら人ん家に押し入って五体満足で帰れると思うなよ。お前らが悪い。恥を知れ。
この見せかたに崇高な意味があるとはオレには考えにくい。言うまでもなくこの「再現」は客観的ではなく、無数の取捨選択と演出によるものだ。もっといえばこの「戦場のリアル」フレーバー(こんなもんフレーバーにすぎない)、先行するCoDなどの様々なFPSがすでに描いている。なんと娯楽の王たる映画が、テレビゲームに遅れをとっているのだ。
映画に登場しないファッキンブッシュクソ大統領が血の1滴も失ってないのが腹立たしい。お前らは「暴力輸出」の手際ばかり洗練されちゃって、ついには一本釣りで他国元首を誘拐とかしちゃう。やめろクソが。田舎で畑でもやれ。
「万事快調 オール・グリーンズ」(日、2026) ★2
開始20分で席を立とうかと思った(立ってもよかった)。セットアップ長すぎ、ラップキツすぎで耐え難い。大麻描写がいいかげん。JKにおっさん願望乗せすぎ。なにが「太陽を盗んだ男」だ、そんなJKがいるか。気持ち悪いんだよ。
「終点のあの子」(日、2026) ★1
ちょっとスカした学生が撮りそうなやつ。描くべきことを描かないので、すべてがカラ手形である。
狭い世界を生きる凡庸な悪・キヨコは、自分の知らない世界を知るアカリをいじめの渦に放り込むクソ女だ。しかしそもそも脚本の段階から、アカリの世界を全然描けていない。アカリがその他ザコと何がどう違うのかが全然判らない。問題設定が雲を掴むような雰囲気でしかなく、ドラマになりえない。固有の理由も動機も存在しない、ぼんやりとした悪意だけに覆われた女子高の空気を延々と見せられる。結果、なんか女子高ってやーねえ、というボンヤリした映画にしかなってない。どうとでもとれる俳優の顔に頼りすぎて、演出が仕事をしてない。
技術も酷いものだ。演技の訓練をろくに受けていない少女たちが俯いてポソポソ喋ってて、聞きとれないセリフが多すぎる。商業映画の最低水準に達してない。そらーアニメのほうが客が入りますわ。セリフが聞きとれないアニメなんて、まずないからな。
「ランニング・マン」(米、2025) ★2
手堅く賢しいだけの凡作。3日後には忘れてる映画だ。「バトルランナー」(1987)の方が100倍面白い。
「グッドワン」(米、2025) ★2
キツくて不快でキモい表現はいいのだけど、結末がモヤモヤ。現実に絡め取られているんだ。映画なんだからキモオジはブチ殺さないとダメだ。
「マーズ・エクスプレス」(仏、2023) ★3
内容のすべてが理解できたわけではない。正直よくわからんが、映画がおもしろカッコいいことは否定できない。
「ジャグラー ニューヨーク25時」(米、1980) ★5
最高。メチャクチャ面白い。「コマンドー」(1985)の元ネタですね。
「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女」(日、2026) ★3
だいたい予想通りの煩悶ショー。暗いのは困るね。香港での妾宅を仕切って仕上げる愛人さんのくだり、要るか? 笑ったけど。
ギギちゃんは常人の10倍キレイだから、セックスも10倍いいに違いない! …と本作に出てくるヤローどもは思い込みがちであるが、そんなのは幻想である。惑わされてはいけない。そんなの「アルティメット・ウォリアーは普通のレスラーより10倍カッコいいから、試合も10倍面白いに違いない!」みたいなもんである。
今作を観て連想したのはレニー・ハーリンとスタローンの「ドリヴン」(2001)。レースチームの楽屋にレーサーの恋人、ですらない「ヤリたい女」がデカい顔して出入りして、驚くべきことにレース中にレーサーとインカムで会話したりする。なんやねんこのクソ女は、JRAの検量室にこんな女おったら大問題やんけと腹が立った。ド素人のギギちゃんが勝手に無線使うシーンで「あっ、これドリヴンやんけ」となった。
作戦に愛人連れてくる指揮官の下で命を張らされる兵隊は不憫だ。脱走しろ脱走。ククルス・ドアンを見習え。
「Black Box Diaries」(英・米・日、2024) ★3
安倍政権下で、明らかにおっさんたちの頭がおかしくなってる。狂った時代の生々しい証言である。
安倍のようなトリックスターの治世に順応してしまったおっさんたちは、もう救えない。治らない。なるべく早くこの世を去れと願うばかりだ。山口なんてチンチクリンのハゲオヤジが、レイプやっても大丈夫、いけると踏んだ。言うちゃ悪いけど山口は、激安大衆ソープの待合室で見かけるようなみっともないおっさんだ。しかるにこの全能感。怪人・安倍を中心に、国がまるごと狂ってたんだよ。
「HELP 復讐島」(米、2026) ★4
この真実のない世の中… 血がドバーゲロもドバー超楽しい! みたいな映画だけがオレの心を慰めてくれる。サム・ライミに裏切られたことがない。
「銀河特急 ミルキー☆サブウェイ 各駅停車劇場行き」(日、2026) ★3
楽しいが、内容はテレビ版にちょっと色つけた程度。それでも楽しい。
「ロードゲーム」(豪、1981) ★5
傑作。徹底的に映画らしい映画、視覚表現でハッとさせ続けてくれる映画を観ると、腹の底から嬉しくなる。
「#拡散」(日、2026) ★2
ガイシャがクソ女なのは挑戦なのだろうが、ただ興味を減じただけに終わったと思う。役者陣は悪くないが、ちっちゃいハチミツ二郎みたいなおっさんに全部持っていかれてる。
「ペルセポリス」(仏、2007)★3
イラン現代史が人生をねじ曲げるが、イランを出ても人生ねじ曲がってるのがいい。親友のようなおばあちゃんに「幸福路のチー」(2017)を連想した。
社会に抑圧される個人の人生を通して現代史を描くアニメーション映画は世界的に流行した。「幸福路のチー」(2017)、「ブレッドウィナー(生きのびるために)」(2017)、「FNAN フナン」(2020)、「FLEE」(2021)など。たぶん「ペルセポリス」の成功が、潮流を生む起点になってんじゃないかな。
「血と骨」(日、2004) ★3
力作。放送や配信で見かけないのは、新井浩文の強制性交事件(2019)の影響だろうか。もったいない。
暴力以上に怖いのは、話が全然通じないことだ。たけしの台詞といったら「キムチー」、「こっち来い」、「脱げえ」、「働けえ」、「娘どこやー」。こんなやつ無理だよ。
本作をはじめ、「岸和田少年愚連隊」のカオルちゃんや前田日明など、「とてつもなく強い怪物みたいな無法者がいる」という伝説が大阪に集中してるのはなんなんだろうな。話が通じない人が珍しくないのだろうか。
「パリに咲くエトワール」(日、2026) ★2
日常芝居の丁寧な作画など光る細部もあるにはあるんだが、大筋が甘すぎて、ボーッと眺めるだけに終わった。不出来なお子様ランチだ。
肝心のバレエが全然よくないのには驚いた。劇中でバレエが始まるたびにクリオネみたいな妖精が出てきて飛んで、だからバレエって素晴らしいねと言いたげなのだが、バレエと妖精は関係ないやんけ。それはバレエの凄みをビシッと描けないので、イメージに逃げただけだろう。群舞なんかモーションキャプチャCGの大量コピペで作ってて愕然とした。バレエに魅せられる主人公ズに、まったく肩入れできない。
全体的に流れがイビツというか、シーンの意味が不明瞭なまま変なタイミング・変な間でシーンが終わることがやたら多い。頻繁にブレーキがかかり、ご都合主義の不可解さが積もってゆく。お話の進行にストレスがある。これは吉田脚本の問題なのか、谷口コンテの問題なのか。はるかに独りよがりに作ってる筈の新海先生の映画でも、こんな変な引っかかりはたまにしか感じない。プロが集まってるのにこの視野狭窄、何やってんだとさえ思う。
「花緑青が明ける日に」(日、2026) ★2
ヘンテコアニメーションを満喫。反社会的なのはよかったが、お話が弱すぎる。
抵抗対象の行政を、まるで天災のように描いているのが不満だ。行政代執行が、これではまるでゾンビの群れだ。ビラで告発する汚職も中身なし。逃げずに、体制とガップリ四つに取っ組みあってほしいのである。
「アメリと雨の物語」(仏、2025)★4
ドーモ。ニシオ=サン。アメリデス。ドーモ。アメリ=サン。ニンジャスレイヤーデス。
すべてがすばらしい。唯一の瑕疵は3歳や4歳にしては頭よすぎる点だが、いや、言葉にはできなくても、オレも、誰でも、これくらい「世界」を感じとっていたのかもしれない。そう思わせる力のある映画だ。まあ上流階級さまの回想録やなーとは思うけど、それはアメリ=サンのせいではないからな。

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