2022-01-01から1年間の記事一覧

「すずめの戸締まり」 フィクションと現実、そしてクイズ

出崎アニメみたいな坂道レイアウト『すずめの戸締まり』Blu-rayスタンダード・エディション [Blu-ray]トーホー(TOHO)Amazon新海誠先生の最新作、「すずめの戸締まり」を観てきたよ。わけあって2回観ました。以下、CinemaScapeに投稿したクソ長いネタバレ感想…

猪木ゆく

10.1に猪木が死んで、なんとなく心ここにあらず状態で2週間ほど経った。数年前から覚悟していたので、訃報そのものに驚きはなかった。生前葬もやってたしなあ。年とって病気で死ぬなんて、非常識な猪木にしては常識的だ。しかし自分にとって猪木のいない地球…

わたくしと安倍と暗殺とカルト

安倍晋三暗殺とその後の10日間について、自分の気分を自分の視点で書いておこうと思う。言うまでもなく、こんなもん書きなぐったっていいことなんかひとつもないのだ。罵倒され馬鹿にされ嫌われるのは明らかで、繊細なボクチャンの心はズタズタに傷つくだろ…

時代の気分、子供の不在 「シン・ウルトラマン」

シン・ウルトラマン Blu-ray2枚組 [Blu-ray]斎藤工Amazon「ウルトラマン」はオレにとって大切な作品で、そっとしておいてほしいのである。オレは各ウルトラシリーズをちゃんと観てない、というか全然観てないが、「ウルトラマン」は大切な作品だ。とりわけ「…

「英雄の証明」 社会のバグと、愚かで悲しい我々

どうしてこんなことに徳島に密航して、アスガー・ファルハディ監督の新作「英雄の証明」。10年くらい前にファルハディ監督の「別離」を観て、なんだよなんだよイラン映画ってこんな達人が映画作ってんのかよ、と驚かされたものだ。今作は昨年のカンヌ映画祭…

「牛久」 我々は税金を払っている。彼らが殺されているのに(追記あり)

この1年ほど待ちに待っていたドキュメンタリー映画「牛久」をようやく観た。当初は「牛久 比類なき不正義」というタイトルだったが、サブタイトルは削ったようだ。以下、Cinemascapeに書いた感想。 良心的納税拒否をしたくなる

「白い牛のバラッド」 It's hard out here for a widow.

イランでは上映禁止。ホラー映画の「各国で上映禁止!」じゃなくて、マジのやつ。イラン映画の「白い牛のバラッド」。極東の島国の田舎にいながら、行ったこともないイランの問題を我が事のように感じられる。こういうのが映画のいいところだよなあ。淀川さ…

映画「香川1区」 未来は先の見えないハイウェイ

香川1区 [DVD]小川淳也Amazon長いけど、前作の感想を貼っておく。今作の感想はもっと長いのだが。pencroft.hatenablog.comまたしても自分語りになるのを平にご容赦いただきたい。前作は「わたくしが高松にいなかった17年」を描いた作品だった。しかし今作は…