2003-10-01から1ヶ月間の記事一覧

 世間、大衆、共同幻想

ターザン山本は、競馬に関する文章の中で大衆をバッタの大群に喩えている。空を黒く覆いつくす、異常発生したバッタの大群。あの中のバッタ1匹1匹は、もう自分がどこへ向かって飛んでいるのかさえ判らなくなっている。行き先さえ判ってないやつだらけなの…

 あなたのスター、わたしのスター

オレはマヤノトップガンの有馬記念から競馬を始めた。人と競馬の話をするとき、その人だけの「オレの馬」の話を聞くのが好きだ。例えばオグリキャップと同時代を生きた人は、オグリと自分がどう関わったかというその人だけの物語を持っている。それを聞くの…

 キャラクターとキャラクター・グッズ

手塚治虫のマンガ「三つ目がとおる」を読んで感じたのは、久々に生き生きしたキャラクターをマンガで見たなあ、ということだった。この機会に物語の中の「キャラクター」について少々。和登さんの話にはならないよ。 面白いキャラクターは、それだけで客にと…

 PRIDE武士道 10/5さいたまスーパーアリーナ

SRSでテレビ観戦。「武士道」という大会名なのに、武士道を感じさせる日本人選手は1人もいなかった。大将戦の浜中選手は氣志團の曲で入場。不快だ。エンターテインメントとはまず人を楽しませることであって、自分が楽しむことではない。強くてもこんなこと…

 手塚治虫「三つ目がとおる「地下の都」編」

といっても、コンビニで売ってた再録版。 手塚治虫はマンガの神様と言われているが、オレは特別好きなわけではなかった。「ブラックジャック」や「火の鳥」なんか好きだし、ホントに面白いなーと感心はするのだが、手塚マンガはどこか教科書的というか王道と…

 ホーク、死す

ホーク・ウォリアーが死んだ。 オレはロード・ウォリアーズのプロレスが嫌いだった。ロード・ウォリアーズ、或いはリージョン・オブ・ドゥームですか?(マサ調) 彼らは一世を風靡したが、オレはどこかよその世界のことのように感じていたものだ。時は流れ…

 印象に体を張れ

「印象批評」って言葉は筒井康隆の「文学部唯野教授」で出てきたのでなんとなく知っている。文学を印象だけで批評してちゃどうにもいいかげんだから、文学を批評するためのもうちょいちゃんとした理論を作ろうぜ、そしてその理論に沿って批評しようぜ・・・…

 お返事

id:crossageさんの御意見を読みました。その核心はたぶん 自分自身の印象批評(スノッブしゃらくせえ)を、一般的に通用する原理論(プロならプロらしくやれ)に仮託して、もっともらしい批判にでっち上げているように見えます ここですね。えー、ズバリ言っ…

野生の証明

数年前、仕事でオーストラリアに行ったときのこと。わけあって数人のロケ隊で撮影しながら夜の草原を進んでいると、たくさんのエミューを見かけた。エミューとは、ダチョウによく似たデカい鳥である。人に慣れているそのエミューたちは遠巻きにオレたちを見…

 「カリスマ」の娯楽、オレの娯楽

先月、「たまには新進邦画でも観るか」という機運がなぜか突然盛り上がり、黒沢清の「カリスマ」、青山真治の「シェイディー・グローヴ」を連続で観て不幸のドン底に叩き落されるという経験をした。両作品のオレの評価はCinemaScapeに書いたとおりである。「…

 見送りカットに感じる違和感

昨日書いたことは、早い話が人は面白いもんは見てくれるけど、しょうもないもんは見てくれないよという簡単な話だった。続きは置いといて、ちょっと道草を。 昨日のペペロン兄貴のひとりごつ(リンクは張らねえ)を読んで、改めて思ったことがある。映画を観…

 それは観られるものなのか

「感情移入で世界を理解する」と書いたのは筒井康隆だった。湾岸戦争当時に書かれたそのエッセイは、イラクに欧米の理屈を押しつけてもいいことはない、イラクの文化風習ものの考え方を学び相手の身になってみないと対話そのものがなりたたない、その鍵は感…

 古武術

テレビで「NHK人間講座」を観る。古武術研究の甲野善紀の回である。オレは数年前からこの甲野善紀という人に注目していた。紙プロでのインタビューがきっかけだったと思う。この人の書く本も非常に面白いのだが、読んでる人を見たことがないのが残念だ。 古…

 「千年女優」 CinemaScape本登録をきっかけに

やはりオレはどうしてもこの映画の味方にはなれない。つまり、登場人物を将棋のコマのように扱う映画の味方にはなれないということだ。オレは映画の中の生きた人間と生きた時間を生きたいのであって、将棋のコマが進もうがひっくり返ろうがどうでもいいのだ…

 新日本プロレス「ULTIMATE CRUSH」 第2弾

結果はスポーツナビの速報で。今回は新日側の意向で、結果は真夜中を過ぎないとアップされなかった。これはニッカンスポーツのサイトでも、紙プロの携帯サイトでも同様。まったく速報でもなんでもありゃしねえ。PPVの売り上げを気にしているのか知らんが、こ…

 オレとネモ艦長

今日知ったのだが映画「リーグ・オブ・レジェンド」では、ネモ艦長が英国のために活動するらしい。激怒である。もうブチ切れですよ。いくらなんでもひどすぎる。古典冒険小説への入門を誘う映画としてならこういうのもアリかなあと好意的に考えていたのだが…

 「紙でプロレス ソリチュード」

紙でプロレスソリチュード作者: 柳沢忠之,山口日昇出版社/メーカー: ぴあ発売日: 2003/09メディア: 単行本 クリック: 13回この商品を含むブログ (6件) を見るかつて「世の中とプロレスする雑誌」と定義された伝説的雑誌、「紙のプロレス」があった。むかしむ…

 「怪奇探偵小説名作選10・香山滋集・魔境原人」

怪奇探偵小説名作選〈10〉香山滋集―魔境原人 (ちくま文庫)作者: 香山滋,日下三蔵出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2003/09メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (7件) を見る香山滋の「人見十吉もの」の短編を全て収録した短編集。香山滋は映…