手塚治虫「三つ目がとおる「地下の都」編」

といっても、コンビニで売ってた再録版。
手塚治虫はマンガの神様と言われているが、オレは特別好きなわけではなかった。「ブラックジャック」や「火の鳥」なんか好きだし、ホントに面白いなーと感心はするのだが、手塚マンガはどこか教科書的というか王道というかそのようなイメージがあり、マンガとしてあまりに正しすぎるためにオレの中で「偏愛」の域に達しなかった。オレは「マンガの神様」手塚治虫よりも「劇画の首領(ドン)」梶原一騎にのめりこんできた人間だ。
三つ目がとおる」はずいぶん昔、子供の頃に読んだ。それなりに面白かった記憶があったのだが、二十数年ぶりに読んでみて愕然とした。このマンガには和登(わと)さんという女の子が出てくる。この和登さんが実にいい女なのだ。手塚マンガを好きな人が時々「手塚マンガはエロい」という発言をすることがあり、今までのオレはそりゃあ幼少の頃に読んだために直撃を喰らったショックが言わせる言葉だろう、いくらなんでも手塚マンガがエロいわけがないだろう、先に永井豪を読んでれば永井豪はエロいと言ってたんだろ? とまあ話半分に受け取っていたのだが、これは間違いであった。手塚治虫恐るべし。

三つ目がとおる 全8巻セット  講談社漫画文庫

三つ目がとおる 全8巻セット 講談社漫画文庫