愛用の爪切りが忽然としてなくなった。何かがさしたる理由もなくいきなり消えてしまうのは誰もが時折経験する出来事だと思うが、この理由が学会で解明されたという話は聞かない。いわゆる記憶の死角、盲点という解釈もあるにはあるが、なんとなくどうも今回の爪切りはそうではない気がする。
水木しげるの「猫楠」で、「古猫語」を解する魚屋の猫安という男がこんなことを言う。
よく手ぬぐいなんかがさしたる原因もなくなくなることがあるでしょ
これはたいてい猫のしわざです
もっとも1年に1回か2回ですけどね
これもひとつの解釈であろうと思う。オレの住処に猫はいないのだが。
- 作者: 水木しげる
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