なんとなく、朝テレビで流れていた「特捜戦隊デカレンジャー」を観る。
オレは昔から、東映戦隊ものにのめりこんだことがない。ゴレンジャーくらいは男のたしなみとして観ていたが、他の戦隊もの、宇宙刑事ものにもはまっていない。仮面ライダーにさえはまらなかった。オレがのめりこんだのはウルトラマン、ウルトラセブン、怪奇大作戦などである。
しかし、いきなりなんとなく観た「デカレンジャー」は実に面白かった。楽しかった。なんだかんだ言っても東映はずーっと途切れずに戦隊ものを作り続けているわけで、かなりの部分決められたフォーマットの中でクォリティばかりが際限なく高まっており、たとえるならば往年の全日本四天王プロレスのような状態になっているのだ。いわゆる「健全なる表現技術の進歩」が最も顕著なジャンルのひとつであろう。
「パワーレンジャー」がアメリカで大人気になったのは何年も昔の話で、あれも輸出したというより「リメイクされた」と言ったほうが正しいのだろうが、あんなふうに外国でも通用するものが今の日本のドラマにどれほどあるというのだろうか。 木村拓哉のドラマを、例えば外国に持っていったら通用するんだろうか? プッ。あっ笑っちゃったごめんなさいキムタクファンの皆さん気にしないでください。タレント人気が台湾あたりで爆発することはあるだろうが、それはドラマの力とはちょっと違う気がする。ドラマはいつからタレントのショーケースになってしまったんだろう。最初からオモチャのショーケースたらんと作られた東映戦隊もののほうが、遥かに世界に通用する共通言語になりえているし、そもそも夜にやってるドラマより100倍面白いと思った。といっても、オレは夜にやってるドラマはまったく観ないのだが。だってどうせ宇宙人とかロボットとか出ないんだろ。
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