「背中合わせのアキラ」

青い、熱い、甘酸っぱいね。田中先生の文体、なぜかカタコト、どこかアメリカン。オレも思わず赤面。
前田や猪木のような超一流のプロレスラーたる者、プロレス入りの前に何か「核」となる経験、自分だけの何か、誰も知らない自分だけの時間を発見していないとダメなんじゃないだろうか。専修大学で普通にレスリング〜そのまま新日入り、などという経歴では薄いんだよな。すけちまってるんだ。マット界は学歴社会ではないが、一種の経歴社会といってもいい。例えばマサ斉藤の「アメリカンポリス20人相手に大暴れしてム所(キャンプ)にいれられてた」なんて抜群の経歴である。前田日明が大阪で過ごした濃密な時間は伝説となり、前田を覆うオーラ、幻想の一部になった。これは文句なしに美しい世界だと思う。