今さら「もののけ姫」と「千と千尋の神隠し」

このあいだ宮崎駿の「崖の上のポニョ」という超ド級のエクストリーム映画を観てしまったせいで、じゃあオレが低めの評価をしていた後期宮崎映画はどうだったっけなどと思い、とりあえず「もののけ姫」と「千と千尋の神隠し」を観てみた。
もののけ姫 [DVD] 千と千尋の神隠し (通常版) [DVD]
両作とも、オレは公開時に劇場で観ている。当時はたいへん残念な気持ちになったものだったが、その後にDVDなどでもう一度観て、思いなおして評価を上げた。
id:Dersu:20041219 「千と千尋」再見/id:Dersu:20060426 「もののけ姫」再見

さて今になって両作を観直してみると、これらも低すぎる評価だったとしか言いようがない。今回「もののけ姫」は凄まじい傑作だと思ったし、「千と千尋」もすぐれたファンタジー映画だと感じた。

こうは思いたくないのだが、初見時には両作の凄さがオレには「判らなかった」のだ、としか考えられない。思いおこせばこの2本、劇場ではじめて観た時にどうにも整理がつかないモヤモヤした気分にさせられたものだった。そのモヤモヤを振りきるように、当時のオレは低い評価を叩きつけたのだと思う。それはそれで当時の気分としては間違ってなかったと思うが、今はもうそうじゃないんだということに気づいてしまった。

つい先日「スカイ・クロラ」をけなす記事を書いたら大フィーバーしたが、あれなんか意図が露骨な映画で、オレにとっては意図そのものも成立してなければ手法としても悉く失敗している(そしてつまらん)ので何のモヤモヤもなくクソ映画と言いきれる。だからたぶん今後もずっとクソ映画だと思う。上記2本とは違う。

この勢いで、公開時にほぼ最低の評価を下した「ハウルの動く城」も観てみるつもりだ。さすがにあれは何回観てもダメだろうと思うが…

追記

久々に「ハウル」観てみましたけどねえ、やはりダメでしたねえ…