最近読んだ本

「合気の発見」

合気の発見―会津秘伝 武田惣角の奇跡

合気の発見―会津秘伝 武田惣角の奇跡

取材に基づく武田惣角伝。といっても惣角の一生を知るにはもはや取材では限界があり(大東流合気柔術の成り立ちからして怪しく、ほとんど判っていないのだ)、ほぼ創作といっていい。若き野口英世と邂逅する場面など楽しい。
後半に合気解明パートがあるのだが、著者は霊能力と超常現象をもって説明するしか手がなく、まるで解明になっていない。武田惣角の強さの理由がただ単に超能力であるなら、そもそもオレが憧れはしないのだ。

東天の獅子

東天の獅子〈第1巻〉天の巻・嘉納流柔術

東天の獅子〈第1巻〉天の巻・嘉納流柔術

東天の獅子〈第2巻〉天の巻・嘉納流柔術 東天の獅子〈第3巻〉天の巻・嘉納流柔術 東天の獅子 第4巻 天の巻・嘉納流柔術
夢枕獏の明治格闘小説。4巻の大作であり、以前からオレが熱望していた「武道家スーパースター列伝」そのものである。結論から申し上げると、死ぬほど面白い。あまりの面白さに、幾たびも悶絶した。
柔道黎明期を講道館サイドから一方的に描いた「姿三四郎」へのアンサー小説でもある。同時代にあって異次元の強さだった武田惣角も登場する。餓狼伝もかくやの格闘描写も冴えに冴えている。面白ポイント満載の小説なのだが、この本の最大の価値は、我々人類がふたたび「総合」を知った現代の視点から柔道の誕生を描いたという点にあるだろう。

「永田さんの考えたこと」

永田さんのかんがえたこと

永田さんのかんがえたこと

永田さん最高です