チェ・ムベ インタビュー

2ちゃんねるの格板に貼られたもので、ソースがよくわからないのでインタビュー自体の真偽も確かではないのだが、自分の日記に刻んでおきたい珠玉のインタビュー。まるまる載せます。

「我が誇りは負けないことでなく、逃げないこと」
チェ・ムベ崔武培)インタビュー

記者   趣味は何ですか?

崔武培 インターネット囲碁です。

記者  好きな女優、芸能人は?

崔武培 ないしょです(笑)

記者  どういうタイプの女性が好き?

崔武培 苦労してない人に憧れます。
     自分は地獄のようなレスリング特訓、兵役、軍隊での人間関係、
     怪我によるレスリングでの挫折と絶望、
     交通事故と入院、そして、それによる経済的困窮、
     そこから逃れるための荷役仕事・・・・・と
     苦労続きの人生でした。
     だから苦労と縁のない天真爛漫な人に憧れます。

記者  だから、女優のキム・テヒさんが好きなのですね?

崔武培 どうしてそれを知ってるんだよ?(笑)
     さっき内緒にしたのに、まったく!誰が教えたんだ?(笑)

記者  苦労つづきの人生とおっしゃいましたが、
     そこから今に至る経緯は?

崔武培 交通事故で入院しているときに、ひとりの友達ができたんだ。
     彼は私より20歳年下の少年だった。
     私が退院する一週間前に彼は死んでしまった。
     俺は、金も、レスリングも、健康も、名誉も何もかも失い、
     そして、友達も失ったんだ。実は、彼との約束がひとつあった。
     それは二人とも退院できたら、俺がレスリングを教えてやるというものだった。
     「二人でレスリング金メダリストになろう」なんて言ってたんだ。
     俺は退院後荷役の仕事を必死にしたよ。
     そして、溜めた金と借り入れた金で道場を開いた。
     約束を果たすためにね。道場の経営も格闘家としての仕事も、
     自分にとっては同じなんだ。両方ともチャレンジなんだ。
     彼はもういない。だから俺がやるしかない。

記者  ハリトーノフの試合は怖くない?

崔武培 怖いとか、怖くないとか、そういう問題じゃないのです。
     やるんです。とにかく試合をする。逃げずにね。
     負けないことでなく、逃げないことが私の誇りです。
     人生と同じなんです。
     私が尊敬する荘子が書いてますが、
     「人生とは何か?」と考えようが考えまいが、
     すでに人生は始まってしまっているんだ。
     人生が何であろうと、生きるしかない。
     オファーがあった時点で「逃げるのか、逃げないのか」という
     戦いが始まっているんだ。それこそが勝負なんだ。

記者  試合への抱負は?

崔武培 アジアのために戦う。

記者  それはなぜですか?

崔武培 多くのファイターがこの試合を拒んだと聞いている。
     その中にはアジアの選手もいる。
     アジアの人間でもやれるんだということを示したい。
     逃げない姿を見せたい。

記者  もう一度聞きます。怖くないですか?

崔武培 人生はお風呂じゃないんだ(笑)。
     適温かどうか確認してから入ることはできない。
     すでに始まっているのだから。分かるかい?
     怖いか怖くないかじゃない。逃げるのか逃げないのかだ。
     私は、逃げない。いや、私が逃げないのではない。
     逃げない男。それが私であり、そいつの名は崔武培なんだ。

記者  若い格闘家に忠告か助言を下さい。

崔武培 人生は方程式じゃない。人生は、解を求めるものじゃない。
     絶対に解けないようになっている。
     そして、その問いを与えられた時の態度こそが答えだ。
     それが人生だと思う。
     ある人は「解けないなら解かない。」と問題を投げ出す。
     ある者は必死に努力する。答えがないのを承知で。

記者  技術的なことや、栄養学的な助言はありますか?

崔武培 そんなことを今、忠告として話すつもりはないのです。
     あなたは望まないだろうが、さっきの話を続けます。
     人生には答えはない。
     「あるかもしれない答え」を必死に探すのが人生でもない。
     「ないと分かってる答え」を探すのが人生なのだ。
     若い人には難しいだろうけど、それが私の助言だ。
     栄養について知りたければ「月刊マッスル」を読んでほしい(笑)

記者  ハリトーノフ選手に勝ちたいですか?

崔武培 勝ちたいとか勝ちたくないとか、どうでもいいよ(笑)
     逃げないことが大事なんだ。
     勝とうとする姿勢、ひたすら逃げずに頑張る姿勢を届けたい。
     もし私の肉体が滅んでも、見ている人の精神に届けばいい。
     肉体はいつか滅び、誰かの記憶に変化する。
     逃げない男がアジアにいた。それは誰かの記憶になった。
     その男の名前が崔武培だったなんてどうでもいい。
     ただそいつが決して逃げない男だったという記憶が、
     宇宙の片隅に誰かの記憶として残ればいい。

ソースは http://www.hot.co.kr/
韓国スポーツ紙「Good day」に載っていたインタビューを、有志の方が翻訳してくれたものらしいです。