永田さん

今日のスポーツナビを読んで驚いた。
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/other/column/200311/1120sn_04.html
晦日に対して消極的なのはいかにも永田さんらしいなあと思ったのだが、問題は2001年の大晦日に関するコメントだ。

01年の大みそかには「猪木祭」でミルコと対戦したが
「あの時だって自分から名乗り出た形。今年も名乗り出る?それはない。家でこたつ観戦だよ」
と話した。

あれ、永田さんって自分から名乗り出たんだっけ。この証言は「永田さんは無理矢理やらされた」とするたかやま史観と大きく矛盾するではないか? たかやま氏の話を聞いていたときはオレも無理矢理やらされてたような気がしていたのだが。そこで、ちょっと調べてみた。オレだって全国1000万人の永田信者のはしくれ、永田さんの真実を追求するためには労は惜しまないのだ。粘着とか言うなよ。ビシッ!(敬礼)

永田の猪木祭り参戦に新日「GO」
http://www.sponichi.co.jp/battle/kiji/2001/11/23/01.html
ナガタロックでミルコ討つ
http://www.sponichi.co.jp/battle/kiji/2001/11/28/01.html
永田「クロコップ戦は人生最大の試練」
http://www.sponichi.co.jp/battle/kiji/2001/12/26/02.html
永田「ハイキックでミルコKO」
http://www.sponichi.co.jp/battle/kiji/2001/12/29/02.html

・・・いや、オレも最初は記事を発見するたびに笑ってたんだけど、だんだんちょっとマジで泣けてきた。
たかやま氏はこれを「猪木に言われて無理矢理やらされた」と記憶していたわけだ。いや、たかやま氏はこれらの記事を永田さんの所謂「ビジネスの言葉」*1であるとして、その上で永田さんの本音の部分を代弁してくれていたのかもしれない。しかしなあ、そうだとしてもやはりどこかで永田さんを美化しているというか、永田さんへの同情ありきで後から組み立てた推測のような気がするよ。当時のミルコは今ほどバケモノ視されてなかったし、藤田戦の勝利もフロックとは言わぬまでも「幸運に恵まれたな」という雰囲気が確かにあった。永田はミルコに勝てると踏んでたんじゃないのか。結果が出たあとはいろいろな印象が後づけで作られるけど、ミルコ−永田戦の試合前には「無理矢理やらされてる」感はたかやま氏も感じていなかったはずだ。同じ日に安田はバンナに完勝したけど、試合前はバンナに勝てるとは誰も思ってなかったじゃないか。
さてしかしたかやま氏の記憶の捏造、いや捏造は言い過ぎだった、記憶を永田擁護寄りに修正した精神構造、オレはそれを非難するものではない。むしろ、これこそがプロレスファンしか持ち得ない優しさではないだろうか。或いはたかやま氏は、永田さんに自分を重ねて見たのかもしれない。オレが永田さんを嫌うのも、自分のダメな部分を永田さんに見たからかもしれぬ。そうだ、オレたちはみんな弱い人間なんだ。誰の心の中にも永田さんがいるんだ。だからこそ、永田さんから目を離してはいけないんだ。そして永田さんのような男を見続けられる贅沢、これもやはりプロレスというジャンルの美点のひとつなのだ。だってPRIDEとかだったらもうクビになってるよ。