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この映画は「ひとりひとりは決して強くない人間たち」が力を合わせ地球を動かすから凄い映画なのである。池部良だって弱気になって白川由美に励まされたりしてる。田崎潤はこの映画の精神的支柱とでも言うべき男気を見せたが、それでも「みんな、よく、がんばってくれた」の「よく」の部分の声が裏返っていた。彼だって死ぬのが怖かったのだ。彼だって決して強い人間ではなかったんだ。それでも彼は強くあろうとしたんだということを知ったとき、人は感動するのではないか。
強くない人間がそれでも強くあろうとする姿は美しい。それはみっともない悪あがきかもしれないし、間違っても「クール」なんて代物ではないが、オレはそういう人間たちへの賛歌をうたった「妖星ゴラス」が好きだ。
これが例えば平均的なハリウッド映画ならば、ひとりの決定的な英雄が登場して人類を救うのだろう。しかしそうなるともう全然別の映画になってしまう。だからオレは「ゴラス」と「アルマゲドン」を並べて出来不出来を云々する以前に、本音の部分ではこの2本はまったくジャンル違いの映画だと思っている。むしろ「アルマゲドン」は宗教映画のパロディとして読むと面白いかもしれませんなー(今思いついたヨタ)。