「トゥモロー・ワールド」

歌舞伎町にて最終日の「トゥモロー・ワールド」。
ボンヤリした物語を迫真の描写で描く、なんとも奇妙な味わいの映画。
映画を観終わっても、この映画におけるテロ組織や政府や「ヒューマン・プロジェクト」とやらが何であるか、全然よく判らないことに驚く。逆によく判るキャラクターは隠遁したリベラルじじい(マイケル・ケイン)で、この人だけには思わず「イヨッ、終末SF!」と声をかけたくなる。
話題の長回しはおそらくCGで繋いでいるのであろうが、そうだとしてもやはり凄い。特にクライマックスでは瓦礫の中を走り回る主人公を後ろから前から畑中葉子、いやいやこのカメラマンの運動能力は凄いよ。想像される段取りも膨大で、おそれいりましたと言う他はない。
ただ、面白かったわりには好きな映画ではないかなあ。