本屋とウンコ

久しぶりに新宿の紀伊国屋書店へ行く。欲しい本があったためだが、他にもいろいろと買ってしまった。映画の本のコーナーに、ユーリ・ノルシュテインの研究本やら画集やらがバカみたいにたくさんあったのには驚いた。言うちゃ悪いけど、今頃になってノルシュテインが流行るのはちょっと気持ち悪いなあと思った。こんな本いらんから早く『外套』を完成させてほしいんだがなあ。
人間は本屋に入るとウンコをしたくなるものだが、その理由については学会でも諸説入り乱れてはっきりしない。「本屋 ウンコ」で検索すると、以下のようなページが見つかった。
http://www.y-morimoto.com/haisetsu/honya.html
http://www.ttn.ne.jp/~niwashi/text12.html
http://garakuta21.cool.ne.jp/memo/honya_beni.htm
これらのさまざまな考察には敬意を払いつつも、オレが支持しているのは以前ある友人から聞いた説である。それはこうだ。

本屋にはたくさんの本がある。人は大量の本を前にすると焦ってしまう。舞い上がってしまう。学校も仕事も家庭も忘れてこの大量の本を読みたい。ただひたすら読みたい。時間を忘れて没頭したい。ここに住みたい。外界との関わりを捨てて、本屋に住みついて本をむさぼり読みたい。本に埋もれて、ここで一生を終えたい。そのためにはまずウンコだ。

最後の部分がやや性急にも思えるが、これはオレにとっては非常に納得できる説だった。オレの場合、小さな本屋ではあまりウンコしたくならないという事実、そして図書館でも必ずウンコをしたくなるという事実がこの説を後押ししているのである。ウンコをしたくなるためには、そこにあるのが「大量の」本である必要があるのだ。