　PRIDEGP2003決勝　東京ドーム - 挑戦者ストロング

シウバの優勝は予想通り。ちょっと驚いたのは桜庭がランデルマンを下したことだ。よく勝ったなあ。偉いなあ。
最注目カードのミルコ対ノゲイラは、ノゲイラの一本勝ち。これは燃えた。知りえたのは結果だけだが燃えた。1Rはミルコが圧倒して、2Rにノゲイラが逆転の十字を決めたようだ。「決まる直前まで相手のほうが強そうに見える」というのは猪木の異種格闘技戦のようで実にいいねえ。ただノゲイラが奪った値千金のテイクダウンが実際にどういうものであったかは、映像を見ていないうちはなんとも言えない。オレが対ミルコで有効かもしれぬと思っていた「柔道・柔術系の崩し或いは引き込み」なのかどうか。ラッキーだったのか神業だったのか。ああ観たい。観たいよ。ミルコも負けて強しの印象を残したようだが、破られた幻想の回復は容易ではあるまい。麻雀言語でいえば、ミルコは幻想によって相手を「おろす」達人だったからだ。手牌の何を切ってもミルコはロンしてくるんじゃないか、という恐怖である。その幻想に呑まれた典型が先日のドスカラスJrだ。ノゲイラの勝利によって、いまや幻想は崩壊した。今後はミルコの対戦相手は恐れず果敢に勝負してくるだろう。ミルコの実力からいって今後もほとんど勝つだろうが、もう試合開始のゴングが鳴る前から勝っているような、相手を呑んだ試合は出来まい。だからこそ、傷だらけでもノゲイラの勝利は大きい。想像するにこれは今年度の最高興行かもしれない。ゆえに、今年のオレのプロレス大賞はミルコで決まりである。