言いまわし

「〜じゃないですか」というのは決して好きな言いまわしではない。しかし別段文法が間違っているわけではなく、オレも時々言ってしまうことがある。
だが「〜のが」は絶対におかしい。
日常で時々出くわす「猪木より馬場のがいい」などといったこの言いまわしにイライラすることが多いのだ。これは要するに「馬場のほうがいい」を短縮して「馬場のがいい」と言っているわけで、「馬場の(団体)がいい」などという所有の意味はない。それなのにこういう言いまわしをするやつが近年どんどん増えてきており、オレは苛立っている。
こういうことは人それぞれに許せない一線があるのだろう。オレは「ら抜き言葉」はもう責める気もないし、話し言葉でならオレも時々使う。だが文章を書くときにはまず使わない。意識せずとも、こういう小さな自分だけのルールを持っている人は多いのではないだろうか。
たとえば上で書いた「言ってしまうことがある」という文章、これを「言ってしまう時がある」と言う人をよく見かける。これは間違っているとも言いきれない微妙なところで、かすかな違和感を感じつつもまあ会話の中の言葉だし気にすることもないか、と思っているうちにこの言いまわしも世に蔓延してきた。やはり非常に気になる。