安倍晋三暗殺とその後の10日間について、自分の気分を自分の視点で書いておこうと思う。言うまでもなく、こんなもん書きなぐったっていいことなんかひとつもないのだ。罵倒され馬鹿にされ嫌われるのは明らかで、繊細なボクチャンの心はズタズタに傷つくだろう。それでも書くのは、1年もすればこの時期の記憶など全部忘れてしまうに決まってるからだ。たとえばオレは去年のオリンピックのことなど何も覚えてない。東海に現れた現代の妖怪、怪奇メダルかじり男しか記憶にない。かじられたメダルが何の競技のメダルなのかも記憶にない。この記事は後で自分で読んで、ああこの時オレはこんな気分だったのか、と知るためのものだ。じゃー非公開でもいいのだが、それもつまらない。
続きを読む時代の気分、子供の不在 「シン・ウルトラマン」

「ウルトラマン」はオレにとって大切な作品で、そっとしておいてほしいのである。オレは各ウルトラシリーズをちゃんと観てない、というか全然観てないが、「ウルトラマン」は大切な作品だ。とりわけ「故郷は地球」、「空の贈り物」、「怪獣墓場」が好きだ。
ハッキリさせておきたいのは、オレが「シン・ウルトラマン」を是非作ってくれと願ったわけでは全然ないということだ。できればやらないでくれと思っていた。しかし連中は作ってしまった。だから仕方なく、イヤイヤ観たのである。えっ、じゃあ観なきゃいいんじゃないのと仰る方々に、「仕方なくイヤイヤ観る」理由を説明する言葉をオレは持たない。オレも全然判らないのだ。でも仕方ないから観た。映画館に行くのもホントに憂鬱でねえ。以下感想だが、ネタバレあるので映画を観てない人は読むなよということ以上に、申し訳ないがこのように心のネジ曲がったクソ野郎の感想なので読まぬ方がいいですよと言っておきます。
続きを読む極めてよくできた同人映画だが、オレのマンじゃない。 (★3)
「英雄の証明」 社会のバグと、愚かで悲しい我々

徳島に密航して、アスガー・ファルハディ監督の新作「英雄の証明」。10年くらい前にファルハディ監督の「別離」を観て、なんだよなんだよイラン映画ってこんな達人が映画作ってんのかよ、と驚かされたものだ。今作は昨年のカンヌ映画祭で、あたりまえのようにグランプリを獲っている。以下感想だが、ネタバレを避けたいので内容にはあんまり触れてない。何はなくとも映画を観ていただきたい。ええーイランの映画でしょー、そんなの面白いのかよーと思われるかもしれないが大丈夫。ほとんどの映画よりは面白いよ。
続きを読むアスガー・ファルハディの語り口はまるで名人の落語のよう。死ぬほど見事なラストシーンが典型だが、映画基礎体力が高すぎる。この人が作ったら、どんな話でも面白くなってしまうのではないか。 (★4)
「牛久」 我々は税金を払っている。彼らが殺されているのに(追記あり)

この1年ほど待ちに待っていたドキュメンタリー映画「牛久」をようやく観た。当初は「牛久 比類なき不正義」というタイトルだったが、サブタイトルは削ったようだ。以下、Cinemascapeに書いた感想。
続きを読む良心的納税拒否をしたくなる
「白い牛のバラッド」 It's hard out here for a widow.
映画「香川1区」 未来は先の見えないハイウェイ
長いけど、前作の感想を貼っておく。今作の感想はもっと長いのだが。
またしても自分語りになるのを平にご容赦いただきたい。前作は「わたくしが高松にいなかった17年」を描いた作品だった。しかし今作は「わたくしが高松で暮らす中の直近の1年」を描いている。その映画が高松で公開される。これはやはり興奮せざるを得ないのであります。
文化果つる辺境の地・香川県には現在、一般映画館は4館しかない。2スクリーンのミニシアター「ホール・ソレイユ」と、7~9スクリーンの「イオンシネマ」が3館(高松東、綾川、宇多津)である。あとは成人映画専門の「ロッポニカ」(この響きにグッとくるのはおっさんだけだろうな)。「香川1区」は2022年1月21日、県内の4館すべてで同時公開された。これは極めて異例の事態である。さて香川1区に住むオレは当然香川1区にある映画館で「香川1区」を観ようとしたのだが、上映時間がオレとはイマイチ合わず、仕方ないので香川2区にあるイオンシネマ宇多津へ足を運んでこの映画を観た。なんじゃそりゃ。以下、Cinemascapeに書いた感想。
続きを読む極限の重圧の中に現出する、おっさんたちの青春映画 (★4)
淡くて薄くて不鮮明 「サマーゴースト」
「アイの歌声を聴かせて」 掃除ロボでいっぱいの未来

「アイの歌声を聴かせて」は予告編を観ても面白そうに思えず、絵柄もあんまり好みじゃなく、観るつもりのなかったアニメーション映画だ。しかし公開されるとやたら評判がよく、オレが信を置くweb上の映画好きの方々も褒めており、だんだん観る気になってきたので上映が終わる前に観てきた次第。ちなみにわたくしミュージカルは全然好きではなく、キャラクターが歌うアイドルアニメも好きではない(例外マクロス)。アシモフのロボットものは非常に好きだ。吉浦康裕監督の作品は観たことがなく、今回がはじめて。
続きを読む「ブレックファスト・クラブ」展開による「桐島、部活やめるってよ」への返歌か。 (★3)
異界の超人たち 「くじらびと」
四国高松から、遠い遠い神戸に映画を観に行ってきましたよ。神戸といえば、むかし神戸らんぷ亭って牛丼屋ありましたね。あれ知ってますか、関東圏のみのチェーンで神戸関係なかったんですよ。驚いたねどうも。
映画はドキュメンタリーで、「くじらびと」。
映画「くじらびと」公式ページ|Lamafa(The last whale hunters) Official
予告を観れば判るでしょう、観られる人は劇場で観るべきです。クジラが実物大ですよ。スピルバーグの「ジョーズ」を好きな人も、是非にでも観るべきと思う。

続きを読む「自然とともに生きる」など生ぬるい。漁師とは「異界において強さを発揮できる超人」なのだ。 (★4)
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