イラン映画の「白い牛のバラッド」。極東の島国の田舎にいながら、行ったこともないイランの問題を我が事のように感じられる。こういうのが映画のいいところだよなあ。淀川さんもそんなようなことを言ってた記憶がある。ネタバレ厳禁の映画なので、観てない人は以下の感想を読まず、まず映画を観てください。読むなよ絶対読むなよ!
続きを読むなんせ過酷なんよ (★4)
長いけど、前作の感想を貼っておく。今作の感想はもっと長いのだが。
またしても自分語りになるのを平にご容赦いただきたい。前作は「わたくしが高松にいなかった17年」を描いた作品だった。しかし今作は「わたくしが高松で暮らす中の直近の1年」を描いている。その映画が高松で公開される。これはやはり興奮せざるを得ないのであります。
文化果つる辺境の地・香川県には現在、一般映画館は4館しかない。2スクリーンのミニシアター「ホール・ソレイユ」と、7~9スクリーンの「イオンシネマ」が3館(高松東、綾川、宇多津)である。あとは成人映画専門の「ロッポニカ」(この響きにグッとくるのはおっさんだけだろうな)。「香川1区」は2022年1月21日、県内の4館すべてで同時公開された。これは極めて異例の事態である。さて香川1区に住むオレは当然香川1区にある映画館で「香川1区」を観ようとしたのだが、上映時間がオレとはイマイチ合わず、仕方ないので香川2区にあるイオンシネマ宇多津へ足を運んでこの映画を観た。なんじゃそりゃ。以下、Cinemascapeに書いた感想。
続きを読む極限の重圧の中に現出する、おっさんたちの青春映画 (★4)
「アイの歌声を聴かせて」は予告編を観ても面白そうに思えず、絵柄もあんまり好みじゃなく、観るつもりのなかったアニメーション映画だ。しかし公開されるとやたら評判がよく、オレが信を置くweb上の映画好きの方々も褒めており、だんだん観る気になってきたので上映が終わる前に観てきた次第。ちなみにわたくしミュージカルは全然好きではなく、キャラクターが歌うアイドルアニメも好きではない(例外マクロス)。アシモフのロボットものは非常に好きだ。吉浦康裕監督の作品は観たことがなく、今回がはじめて。
続きを読む「ブレックファスト・クラブ」展開による「桐島、部活やめるってよ」への返歌か。 (★3)
四国高松から、遠い遠い神戸に映画を観に行ってきましたよ。神戸といえば、むかし神戸らんぷ亭って牛丼屋ありましたね。あれ知ってますか、関東圏のみのチェーンで神戸関係なかったんですよ。驚いたねどうも。
映画はドキュメンタリーで、「くじらびと」。
映画「くじらびと」公式ページ|Lamafa(The last whale hunters) Official
予告を観れば判るでしょう、観られる人は劇場で観るべきです。クジラが実物大ですよ。スピルバーグの「ジョーズ」を好きな人も、是非にでも観るべきと思う。
続きを読む「自然とともに生きる」など生ぬるい。漁師とは「異界において強さを発揮できる超人」なのだ。 (★4)
毎日死ぬほど暑いですね。皆さんオリンピック見てますか! ぼくは見てません。アニメ観てきました。以下、ネタバレ あるけどそういう問題ではない気がします。観てない人にはなんのこっちゃ判らんでしょう。
続きを読む節々で主人公が俳句を詠む。「にっぽん昆虫記」かよ!(言いがかり) (★2)
CS放送で1993年のアニメーション映画「Coo 遠い海から来たクー」をはじめて観た。なぜか円盤化されてない作品。景山民夫の原作は未読。
「格闘技元年」「黒船の年」である1993年は、今作以外にもスピルバーグの「ジュラシック・パーク」、角川春樹の「REX 恐竜物語」が公開されて興行界はちょっとした恐竜ブームだった。嘘ですごめんなさい。ただの「ジュラシック・パーク」ブームでした。
COOはアニメーターが勝手に頑張って可愛くしてくれ、原作や脚本や演出のやりたいことは別にある。という感じの映画でしたよ。
続きを読む延々と描かれるCQB(近接戦闘)の印象しか残らない。日本が最も平和ボケだった時代、あえて「軍事」にとりつかれた作品は少なくない。それが当時の「世界の真実」という認識だったのだ。 (★3)